2025年7月4日、国家データ局と市場監督管理総局は、データ流通における代表的な4つのシーン、すなわち「データ提供」「データ委託処理」「データ融合開発」「データ仲介」に対応した契約書の雛形(示範文書)を公表した。公表された文書はそれぞれ「データ提供契約」「データ委託処理サービス契約」「データ融合開発契約」「データ仲介サービス契約」であり、データ市場における事業主体の利用を想定している。なお、これら雛形の使用は法的義務ではないが、両省庁によれば、中央企業、業界トップ企業、インターネット企業の調達などにおける使用が推奨されている。
各雛形の想定される適用範囲は下表の通りである。
雛形(示範文書) | 想定される適用範囲 |
「データ提供契約書」 | データ提供者が譲渡や使用許諾(共有を含む)といった有償または無償の方法により、データを受領者に提供する場合に適用される。 |
「データ委託処理サービス契約書」 | データ委託者が適法に権利を有するデータを受託者に委託し、受託者が委託者の指示・要求に従って処理する場合に適用される。 |
「データ融合開発契約書」 | 複数の契約当事者がそれぞれ適法に権利を有する原始データを相互に開放・共有し、共同でデータプラットフォーム、データスペース、データプール、派生データ等を構築する行為に適用される。 |
「データ仲介サービス契約書」 | データ仲介者がデータ取引を成立させるため、仲介・マッチングサービスを提供する行為に適用される。 |
(出典:https://www.nda.gov.cn/sjj/zwgk/zcfb/0704/20250704153908883080116_pc.html)